時給1,200円の求人で24日働いたら、実質706円だった
- 求人票の表記は時給1,200円。実際に働いたのは24日、実働119.5時間で、 賃金は143,400円でした。ここまでは計算どおりです
- ただし通勤に片道70分かかりました。寮を出てから帰るまでで割ると、 1日あたり8.5時間が仕事に取られていました
- 拘束時間で割った実質の時給は706円。求人票の表記から 494円(41%)目減りしています
内訳
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| 契約期間 | 35日 |
| シフトが入った日 | 24日 |
| 休みだった日 | 11日 |
| 拘束時間の合計(休憩込み) | 147.0時間 |
| 実働時間の合計 | 119.5時間 |
| 1回あたりの拘束(平均) | 6.1時間 |
| 1回あたりの拘束(最短) | 4.75時間 |
| 通勤(片道) | 約70分 |
| 通勤を含めた1日あたりの拘束 | 8.5時間 |
求人票の「徒歩10分」は、職場までの時間ではないことがある
ここが一番のずれでした。実際の移動はこうです。
- 寮からバス停まで徒歩10分
- バスに20分
- バスの待ち時間と、降りてから職場までの移動
- 着替えは職場で行う
10時30分から勤務に入る日は、9時20分ごろに寮を出ていました。 勤務開始の約70分前です。求人票に書かれていた距離の表記は、 この全体を指すものではありませんでした。
掲載中の求人は、通勤をどう書いているか
沖縄県の求人1,330件を集計しました。
| 通勤の表記 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 徒歩15分 | 377件 | 28% |
| 徒歩10分 | 212件 | 16% |
| 館内・敷地内 | 150件 | 11% |
| 徒歩5分 | 148件 | 11% |
| 送迎あり | 108件 | 8% |
| 徒歩3分 | 74件 | 6% |
| 徒歩1分 | 63件 | 5% |
| 徒歩2分 | 46件 | 3% |
全国13,861件で見ると、「徒歩◯分」と書かれている求人が10,586件、 「送迎あり」が1,620件です。ただしこの「徒歩◯分」が 寮から職場までなのか、寮から最寄りのバス停までなのかは、求人票からは判別できません。 当サイトも、書かれている文字列をそのまま掲載しているだけで、 実際の所要時間を確かめる手段を持っていません。
応募前に聞いておくべきこと
求人データを13,861件集めて分かったのは、 時給は必ず書かれているのに、働ける時間数はどこにも書かれていないということです。 各社の求人ページを1,200件走査しましたが、最低保証時間の記載は1件もありませんでした。 時給と労働時間の掛け算のうち、片方だけが公開されている状態です。
なので、応募前にコーディネーターへ直接聞くしかありません。
- 1週間あたり何日、1日あたり何時間のシフトを想定しているか
- 最低保証時間の定めが契約にあるか
- 寮から職場まで、実際に何分かかるか(徒歩なのか、バスなのか、待ち時間はどれくらいか)
- 着替えや朝礼の時間は勤務時間に含まれるか
- 休憩は何分か
この5つは、どの求人票にも書かれていませんでした。聞けば答えてもらえます。
寮費が無料でも、手元にはいくら残ったか
リゾートバイトの求人でよく書かれているのは「寮費・食費・光熱費無料」です。 今回もそのとおりで、住居費は1円も払っていません。 それでも35日間で77,089円使っていました。 クレジットカードの明細、PayPayの履歴、ATMで引き出した現金を全部足した額です。
| 使いみち | 金額 | 割合 |
|---|---|---|
| 食料品・日用品の買い出し | 13,198円 | 22% |
| 遊び・交際 | 12,840円 | 21% |
| 飲み会 | 11,033円 | 18% |
| 外食 | 9,293円 | 15% |
| コンビニ・自販機 | 6,179円 | 10% |
| ネット通販 | 4,226円 | 7% |
| カフェ | 3,000円 | 5% |
| サブスク・通信 | 1,100円 | 2% |
賃金から差し引くとこうなります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 賃金(時給1,200円×実働119.5時間) | 143,400円 |
| 現地で使った額 | −77,089円 |
| 手元に残った額 | 66,311円 |
| 1日あたりの生活費 | 2,203円 |
住居費がゼロでも1日2,203円かかっています。 賃金の54%が現地で消えた計算です。 内訳を見ると、生活に要る食料品・コンビニ・外食よりも、 遊びと飲み会の23,873円のほうが大きい。 これは自分の使い方の問題であって、リゾートバイト側の条件ではありません。 ただ、短期で人が入れ替わる職場では歓迎会や送別会が続くので、 「寮費無料だから全部貯まる」という前提で来ると、その分だけずれます。
交通費は「実費精算」ではなく「勤め上げたら出る」だった
赴任にかかったのは往路で21,020円です。航空券、那覇で1泊した宿、 空港から現地までのバス、モノレール。上の集計には入れていません。 交通費が支給されるからです。
ただ、その出方が思っていたのと違いました。今回の条件はこうです。
- 往復の交通費として上限30,000円
- 領収書を出せばその分もらえる、ではなく、 契約期間を最後まで勤めた場合に支給される
実際にかかった往路21,020円は上限30,000円の中に収まるので、 最後まで働けば持ち出しはゼロになります。 逆に言うと、途中で辞めた場合は自腹です。 現地まで行く費用を先に自分で払って、それが返ってくるかどうかが 最後まで続けられるかにかかっている、という形になっていました。
これは「行ってみて合わなかったら帰ればいい」という考え方が 成り立ちにくいということでもあります。 遠方ほど先払いの金額が大きくなるので、その分だけ辞めにくくなる。 求人票の「交通費支給」という4文字からは、ここまで読み取れませんでした。
支給の形は会社ごとに違います。応募前に次の3つを確認してください。
- 実費精算か、上限つきの定額か。上限はいくらか
- 支給の条件は何か(最後まで勤めるのが条件か、一定期間続ければ出るのか)
- いつ振り込まれるか(初回給与と一緒か、契約終了後か)
この記事の限界
- 1人が1か所で24日働いた記録です。勤務地や職種が変われば数字は変わります
- 支出はカード明細・PayPay・現金引き出しから拾ったものです。 現金で買ったものの一部は追えていないので、実際はこれより少し多いはずです
- 遊びや飲み会にいくら使うかは完全に本人次第です。 ここは「こうなる」ではなく「こうなった1例」として読んでください
- 就業先の社内制度にあたる部分(手当の細目など)は書いていません